どうもー、ゆきかざです!
保育園で保育士として働いてもう10年以上になります。
あまり知られていないかもしれませんが、保育園には担任としてクラスを持つ保育士以外にフリーと呼ばれる保育士もいます。
私自身もフリーの経験がありますが保育園にとってなくてはならない存在です。
しかし、色々な意味で非常に難しい役割でもあります。
今日は自分の経験談をもとにフリーの保育士に求められることや、フリーとして働く上で必要な心構えを説明します。
Contents
保育園には担任以外にフリーと呼ばれる保育士がいる
保育園では保育士が担任を持ち、クラス運営を行います。
基本的に1人もしくは複数の担任がクラスを回していくのですが、担任だけで運営していくことは困難です、というより不可能です。
保育園の開所時間は長時間化していますし、土日も開所していて出勤があればその分の休みも取らなければなりません。
もちろん自分の権利として有休を使用したい時もありますし、体調を崩してしまうこともあります。
そうなった時に補完してくれる存在がフリーの保育士です。
それ以外にもまだ若い先生や経験の浅い先生にフリーの保育士がついてあげることで、仕事を覚えられるように援助することも出来ます。
フリーの保育士が園全体の足りない部分や、大変な部分を補うことで保育園が成り立っていくのでフリーの存在というのはとても重要な役割なのです。
フリー保育士に選ばれる人とは!?
基本的にフリーの保育士は経験豊富でベテランな方が選ばれやすいです。
なぜなら0~5歳の全てのクラスに入ることが求められるからです(園によっては乳児フリー、幼児フリーなど役割が分かれている所もあります)
なので、新人の先生やまだ経験の浅い先生がフリーに選ばれるということは少ないかと思います(ないことはない)
また、パートの先生や時短の先生などフルタイムで働けない先生や、年度途中から入った先生はフリーになることが多いです。
クラス発表の時は出来ればクラス担任を持ちたいという人が多いかと思いますが、自分がフリーに選ばれたら「私は園長に信用されているんだ」と自信を持つようにしましょう笑
(たまに担任をこの人に持たせるのは・・・という理由でフリーに選ばれる人がいることは内緒です)
フリー保育士の難しい所
担任を持ってクラス運営をしていく立場とフリーとして関わっていくのは全然違うので、フリー保育士というのはとても難しいです。
考えられる難しい点としては
・全てのクラスに入る可能性があるので、全年齢の知識が求められる
・同じ子と毎日関わるわけではないので、信頼関係が育ちにくい
・園全体の人員配置などを頭に入れて、自分で考えて動かなければならない
・どうしてもなんでも屋という立場になりやすい
・クラスの監視者になると嫌われる
これらのことを項目ごとに説明していきます。
全てのクラスに入ることになる
先ほども挙げたようにどこかのクラスが大変だったり、保育士に休みがいるとフリーの保育士がそこに入ります。
0~5歳のどのクラスに入る可能性もあるので、当然全ての年齢による知識やスキルが求められます。
子どもと関係を築いていくのが難しい
日替わりで色々なクラスに入るので、毎日同じ子と関わる担任と比べてフリーの保育士は子どもと関係を築いていくのが難しい立場です。
ただ関係が築けないということは絶対になく、時々でも適切に関わっていくことで必ず信頼関係は育まれていきます。
フリーの先生が大好きという子も多いです。
ただ0歳とか1歳にヘルプで入って、人見知りされて泣かれてしまうことも多いので、そういった所は難しくまた凹みやすいところでもあります。
クラスに入っていっても自然と溶け込めるような空気感や、子どもがすぐ心を許せるような明るさや雰囲気を持っている人はとても有利です(そんな人になりたい)
自分がどこに行けばいいか、自分で考えて動かなければならない
毎日自分がどのクラスに入るかはシフト作成の時点である程度は指示があるかと思います。
ただ、フリー保育士の動きは1日単位ではなく、時間単位です。
例えば
8:30 1歳児クラスで保育 おやつ準備
10:30 2歳児クラスで保育 昼食介助 寝かしつけ
13:00 4歳児クラスの午睡番
14:00 休憩
15:00 3歳児クラスのおやつ準備
16:00 5歳児クラスの保育
17:00 0歳児クラスの保育
極端ですが、こんなこともあり得ます。
自分がどのクラスに入るかはある程度指示があっても、園全体の人の動きを把握して自分で動かなければなりません、ここが非常に難しくて大変です。
ただ必要な時にフリーの先生にクラスに入ってもらえると担任としては非常にありがたいですよね。
なんでも屋という立場になりやすい・・・
フリー保育士は色々なクラスを周るので、必要な時間だけ入ることが中心になります。
自分が入った時にどう動いたらいいかは担任から指示されたり、自分で考えて動かなければなりません。
クラスを動かしていく中心はやはり担任なので、それを支えることが多くなります。
そして役割が終わったら「もう大丈夫です」と言われ、他のクラスに行くことになります。
そういった点で言葉は良くないですが「なんでも屋」という立場になりやすいのがフリー保育士です。
この状況が続いたり、役割に不満がある状態だと仕事のモチベーションが下がってしまいます。
クラス担任の先生にはフリー保育士の人への感謝や敬意を忘れないようにしてほしいと願います。
クラスの監視者になってはいけない
フリーの保育士がクラスに入ると、クラスの保育や環境を客観的に見ることが出来ます。
良い部分も悪い部分も気付きやすいです。
その時にどういう風にクラスの先生に伝えていくのかがとても大事です。
いつも入る度になにかを注意したり、若い先生の保育を監視するような目で見ていると担任の先生はとても保育がしにくくなります。
色々なクラスでそれをやるとまずあなたの存在は煙たがられていくでしょう笑
保育運営を助けていく立場なのに、クラスに出来れば入ってほしくないという状況が生まれてしまいます。
気になることがあったら後でそれとなく伝えてあげたり、時には若い先生など見守ってあげることも大切です。
あとNGなのがクラスの気になる所を担任に言わず、園長や主任に報告する(チクる)先生も嫌われます笑
本当にうざいです笑
フリーの保育士はクラスや先生の監視者ではなく、クラスを助ける立場だということを意識しましょう。
フリー保育士のやりがいとは!?
これまで大変な部分を多く述べましたが、フリーの保育士は本当に難しいです。
担任として1年間子どもの成長を見守るという部分もなかなか味わうことが出来ず、保育士としてのやりがいをどこに持っていけばいいのか悩みます。
自分としては「縁の下の力持ち」として、園全体を自分は支えているんだという意識を持つことを大切にしました。
直接的な主役にはなれなくても、裏で子どもたちや保育者を支えていく。
それで子どもたちや若い先生が成長していく姿を見られるのは嬉しいものです。
フリーを経験してからクラス担任に戻ると、フリーとして働いた経験が本当に活きてきます。
またフリーの良い面としては書類は少ないということがあります(もちろんないわけではない)
残業時間も担任の保育士と比べたら少ないかもしれません。
あとはなによりクラス担任の先生にはフリーの保育士に対して入ってもらった時は「ありがとうございました」「助かりました」などしっかり声をかけてあげてほしいです。
そう言われることでフリーの先生はとても充実感を感じることが出来ます。
保育園にとってはなくてはならない役割がフリーの保育士である
今日は保育園のフリー保育士という役割について紹介しました。
保育園を運営していく中で必要不可欠な存在です。
そこに選ばれる人はとても信頼されている先生なんだと思います。
毎日どう動いていいのかどういったことにやりがいを持っていけばいいのか難しい時もありますが、そんなフリーの先生の存在が園の助けになっています。
子どもたちのために担任の先生もフリーの先生も協力して保育を行い、休みや休憩を取ったり働きやすい園を作っていきたいですね。
それではまた明日!